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研究開発プログラム


油流出事故回収物の微生物分解処理の普及

「海に流出した重油は、微生物で分解できる」シンポジウムと重油分解工場視察会が開催されました。(下関)
バイオ油処理設備を初めて実装した下関で、シンポジウムと視察会を開催しました

年月:平成23年1月
活動の紹介

 2010年4月に発生したメキシコ湾原油流出事故。約78万キロリットル(490万バレル)の油が流出、深刻な海洋汚染をもたらしました。重油を浴びて真っ黒に染まった鳥の写真は記憶に新しいところです。
 日本でも1997年、日本海(島根県隠岐島沖)で重油を積んだタンカーが座礁、福井県を中心に大きな被害をもたらしました(ナホトカ号重油流出事故)。
 海に流れ出た重油は、主に焼却により処理されていますが、実は流出油の成分の97%は海水で、それ自体では燃えないため、わざわざ灯油をかけて燃やしており、大量のCO2を発生させます。
 そこで回収された流出油をバイオによって処理する方法を開発、社会実装を行っているのが斉藤先生の活動です。
 斉藤先生のグループは、土壌改良剤として幅広く用いられている「バーク堆肥」を使い、流出油を微生物の力で処理します。焼却処理に比べCO2の排出量は1/3程度に削減でき、環境にやさしい処理方法として注目されています。


実務担当者が多く集まったシンポジウムの会場風景
実務担当者が多く集まったシンポジウムの会場風景

 そこで、流出油がバイオ処理できることを広く一般の方に知っていただくこと、また、技術を実装したバイオ油処理設備を視察していただくことを目的として、2011年1月、大分県産業科学技術センター主催によるシンポジウム「科学技術の実装としての流出油バイオ処理」と「バイオ油処理設備」視察会が下関で開催されました<後援:RISTEX>。
 シンポジウムには実務関係者を中心に、約100名の参加があり、会場は熱気にあふれていました。

 シンポジウム翌日には、バーク堆肥処理技術を実装した山陽チップ工業㈱リサイクルヤードの視察会が行われ、約25名の方が参加しました。
 山陽チップ工業では、主力製品である木材チップを製造する際に廃棄される年間1万トンの樹皮を活用、鶏糞や窒素肥料を加えてバーク堆肥として製造し、農業や造園業向けに販売しています。
 今回新設された施設では、300㎥のバーク堆肥を用いて流出油15トンの処理を行い、6ヶ月かけて油の濃度を50,000ppmから1/20の2,500ppmにまで減らすことができます。


イメージ

 この技術の社会実装が進むと、全国各地の海上油流出事故や河川での排油、船舶工場タンクの洗浄処理に対応することができるようになるとともに、油水処理の低コスト化と環境負荷の低減に寄与します。
 参加した見学者からは、実務に即した具体的な質問が相次いでいました。キャラクター


熱心な質問が相次いだ
熱心な質問が相次いだ

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