
―サハリン沖石油・天然ガス生産に備える市民協働による油汚染防除体制の構築―

実装責任者 立正大学 地球環境科学部 教授 後藤 真太郎
はじめに
油流出事故の発生する沿岸域では、海岸線の行政区分や管轄が複雑な状態にあり、平時に事故発生時の指揮命令系統を統一化し、海上と陸上の回収作業が十分な連携を確保するなど、総合的な防除体制の確立を阻害する社会的要因が存在する。そのため、第三者的な機関が「音頭取り」となり、地元の利害関係者の意見集約を行う必要が認識される。
平成16年から19年にかけて実施された「油流出事故の危機管理システムに関する研究」(JST社会技術公募型プログラムにより実施。代表:立正大学後藤真太郎)においては、利害関係者を一つのテーブルにつき、実際、網走市・海上保安庁・関係市民団体・専門家らにより構成された研究会により「北海道網走市流出油防除計画案」の策定を行った。本事業の推進により極めて効率よく他地域へその範囲を拡大することが可能となると同時に、実際の現場活動の機会が提供可能となる。さらに加えて、この種のエネルギー資源開発に起因する環境リスク上昇に対応するためのコストは、開発者側の負担で行われることが国際的には一般的であり、今回設置される協議会がその交渉母体としての役割を果たすことが期待される。
概 要
サハリン沖石油・天然ガス開発事業の急速な進展に伴い、オホーツク沿岸域の油流出事故に対する漁業資源の宝庫であるオホーツク沿岸域の潜在的なリスクが高まっている。また、油防除作業には、総合的な防除体制の確立を阻害する社会的要因が存在して実効的な対策が望まれる。本事業では、オホーツク環境保護ネットワーク(OEPN)と連携し、地元関係団体および専門家から構成される協議会を立ち上げ、油流出事故時に機能できる組織を構築すことを目的とする。


実装活動の最終目標
オホーツク環境ネット(OEPN)を中核にした沿岸油汚染防除活動を効率的進めるための各利害関係者・団体による協議会の設立および運営メニューと実施体制の構築。このため以下の検討を行う。
1.沿岸油汚染防除活動を効率的進めるための市民参加・協働型活動母体の確立
2.年1~2度程度実施する沿岸油汚染防除に関する学習会の実施
3.緊急時活動計画の作成および改訂
4.持続的な活動を可能とする財政基盤の確立
5.地域の「認識・知恵」を反映したESIマップの作成および公開
6.事故発生時のガス拡散予測システムの構築
参考資料
科学技術振興機構補助事業 油流出事故の危機管理システムに対する研究
http://www.ristex.jp/result/social/oil.html
SNSを利用した連絡サイト:油流出事故を考える(試験運用中)
http://kumacom.jp/community.php?bbs_id=118
お知らせ・イベント!
第一回公開報告会
平成21年2月7日 第一回公開報告会 科学の知恵でよりよい社会を


「沿岸域脆弱性評価ワークショップ」
日程:平成21年11月7日
場所:知床博物館
「油汚染セミナー」
日程:平成21年11月12日
場所:紋別博物館
*サハリンエナジー社等参加
【今後の予定】
12-2月:オホーツク沿岸都市都市への説明
2月:於:紋別油汚染シンポジュウム
*サハリンエナジー社等参加
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各プログラムのイベントの見学・参加は事務局まで御連絡下さい。
http://www.ristex.jp/implementation/contact.html
報告書
現地レポート

