第2回シンポジウム「科学技術と社会の相互作用」2009年4月25日[土]13:00-17:15
アキバホール 富士ソフト アキバプラザ5F 定員 200人 参加費無料 主催:独立行政法人科学技術振興機構社会技術研究開発センター
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シンポジウム概要報告


前日からの雨が降り続く中、 2 回目となるシンポジウムを迎えました。
今回は、平成 21 年度の公募の着目点について半年間かけて議論をした内容をもとにメッセージの発信を行うと同時に、すでに平成 19 年度・平成 20 年度に採択された 8 件の研究開発プロジェクトの概要と進捗状況に関して発表をする場を設けました。

会場入り口の様子 講演中の行岡哲男氏
会場入り口の様子 講演中の行岡哲男氏

司会の中島秀人氏(アドバイザー)
司会の中島秀人氏(アドバイザー)

 

平成 20 年度採択 研究代表者
佐藤哲氏 柳下正治氏 柳 哲雄氏 行岡哲男氏
佐藤 哲氏 柳下正治氏 柳 哲雄氏 行岡哲男氏

本領域のアドバイザーである中島秀人氏の司会進行の下、平成 20 年度採択された研究代表者からプロジェクトの紹介が行われたのち、会場を移動して、オープンセッションを設けました。オープンセッションでは 8 件の研究開発プロジェクトの進捗をポスターにて発表を行い、来場者の方々との意見交換の場になりました。コーヒーを飲みながら談笑し、限られたわずかな時間の中で議論を交わす姿が多く見られました。また、この 2 年間領域関係者に紹介していただいた「科学技術と社会の相互作用」を考える上で参考となる書籍も実際に手に取ってご覧いただくコーナーを設けました。

オープンセッションの様子  
ポスターセッション会場  
ポスターセッション 「みんなが選ぶ1冊」関係者が選ぶ書籍閲覧コーナー

 

オープンセッション終了後は会場をホールに戻し、「新たなる飛翔をめざして」というタイトルで討論を行いました。話題提供者は、「科学史」「科学論」を専門とされている林真理氏、弁護士の中村多美子氏、マウスを活用した精神疾患の研究をされている宮川剛氏、アドバイザーである藤垣裕子氏に行っていただきました。また、司会進行は領域総括補佐の小林傳司氏が行いました。議論の中では、 ELSI ( Ethical, Legal, and Social Issues の頭文字をとった語。直訳すれば「科学技術が及ぼす倫理的・法的・社会的課題」。)というひとつの枠組みを題材として、科学のもたらす「不確実性」についてどのように社会が取り扱っていくのか、また科学者共同体の中でもどのように向き合う必要があるのかなど議論がなされました。その中には、科学技術(者)の社会的責任に関しても話題があがりました。

質問者からも「社会の中で実装される科学をどうあつかっていくのか」という点や「科学技術と社会ということを考えるときには、どちらが主役なのか」などといった質問がありました。前者については、「過去に生まれた技術で現在複雑になってしまっている技術、たとえば原子力、のように複雑になってしまう前に、そのシステムの責任を含めて議論をしていく必要がある」という返答がなされました。また、後者については「場面によって異なってくるという話題があった。市場で淘汰されているときには、作る側は市場を意識することになる。が、市場に左右されることそのものが、市民の意見を取り入れることになっているかどうかについては、考える必要がある。」といった返答がなされました。

討論する提題者 討論中の様子
討論する提題者 討論中の様子


最後に、閉会挨拶では、領域総括の村上陽一郎氏が本年度スポットをあてた「不確実性」について補足の説明と、また「 〈科学技術と社会の相互作用〉にあてはまるような企画についても排除することはない。」ということを強調されました。また、今年度を持って、公募が終了し、 3 年後には「科学技術と人間」領域が終了していますが、「今後、各プロジェクトから得られていく成果は発展していくので、その灯が続くように今回参加された方々のサポートは不可欠です」と締めくくられました。

進行の 小林傳司氏(領域総括補佐) 村上陽一郎氏  (領域総括)
進行の
小林傳司氏(領域総括補佐)
村上陽一郎氏 
(領域総括)


シンポジウム終了後には、今年度提案を予定されている方に向けた公募説明会が行われるとともに、オープンセッションの時間では短すぎたポスター発表をご覧になる方々が会場に足を運び、時間の許す限り熱心に説明に耳を傾ける姿や議論をしている姿が見受けられました。


今回のシンポジウムの配布資料をご希望の方は、以下までお問い合わせ下さい。

JST 社会技術研究開発センター
TEL:03-5214-0132(若山)

15時から17時に行われた〈「社会」のなかの科学技術:不確実性・社会的責任・ELSI〉に関しての資料がまとまりました。以下のPDFをご覧ください。

「社会」のなかの科学技術:不確実性・社会的責任・ELSI(PDF:2,290KB)