科学技術を通じたイノベーションで社会が抱える問題の解決を目指す。
――社会技術研究開発センターが目指すもの――
社会技術研究開発センター・センター長からのごあいさつ

社会技術研究開発センター長
有本 建男
平成23年3月の東日本大震災で亡くなられた方々のご冥福をお祈りしますと同時に、被災され大変なご苦労をされている方々に心からのお見舞いを申し上げます。
地震、津波に加え、福島原発事故による災害は、日本の社会経済だけでなく、人々の生活や価値観にも大きな影響を与え、国民の方々は科学技術への不安や不信感を強めています。
被災地が復興し、更なる発展をしていくために科学技術は欠かせませんが、失われた信頼をどのように回復するのか、そして未曽有の大災害を日本がどう克服するのか、そのために日本の科学技術とその仕組みがどう変わっていくのか、世界中が注目しています。
復興にあたり、人々が生活の質を維持しながら地域を持続的に発展させるために、科学の英知だけでなく、地域に特有の知識・経験などを総合しながら、社会の問題を解決していく、今までとは異なる新しい取り組みを行うことが必要です。
社会技術研究開発センターは、このような問題解決型のイノベーションを行うことを目的として研究開発事業を行う、世界的にもユニークな機関です。
問題解決型のイノベーションは、具体的な地域・コミュニティを対象とした社会実験を行うことによって初めて進みます。研究者が自治体や地域・NPOの人々、企業家など多様な関与者と手を携え、その地域独特の個性を取り入れながら、自然科学だけでなく人文・社会科学の知識や経験も活用した研究開発を行うことで、社会に実際に役立つ成果を生み出すことができます。
このようにして生まれた新しい知見や方法が、その地域や組織を越えて他の地域などにも移転・応用できるようになることで、初めて「社会技術」として成立すると考えています。
震災復興に、そして日本再生には「境界を越える」ことが大切と考えます。分野を越え、事業を越え、組織を越え、世代を越え、国境を越えていくことで新しい価値を生み出すことができます。
社会技術研究開発センターは、人々や社会が抱える問題の解決のために、多くの方々の協働の場となり、知識や経験が集まり広がっていくプラットフォームになることを目指しています。
社会技術研究開発センター長
有本 建男